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「蜘蛛の巣」

ピーター・トレメイン「蜘蛛の巣」創元推理文庫

7世紀半ばのアイルランドを舞台にしたミステリシリーズの初紹介。
作者は「アイルランド幻想」のピーター・トレメインで元々高名なケルト学者。

主人公フィデルマは王の妹で尼僧、高位の法律家でもあります。
巡回判事のような仕事で地方に派遣されるのですが、じつは王の妹!というのは水戸黄門みたいな感じですね。
絶対君主の時代ではないので、最初から会う人全てがへへーっと畏れいるわけではなく、若い女だからと侮られることも多いのですが、次第に実力を見せつけていく小気味の良いストーリー。かなりの美人で颯爽とした現代的なヒロインです。
ただシリーズ一作目ではなく途中の作品なので、ヒロインがちょっと当然のように登場するのがやや感情移入しにくいかも。

ちょうどキリスト教が優位になっていく時代で、地域社会の伝統とぶつかる所もあったり…知らないことばかりなので不思議な感覚でした。
ちょっと「修道士カドフェル」を思わせる所はありますが~もっと古い!
山中深くドルイドの隠者が住んでいるんですが~それが全然おかしくない時代というか。
当時のアイルランドでは女性が高い地位につくのは珍しくないことだったそうです。法も意外なほど整備されていて、障害者を侮辱すると罪になるなど、唸らされました。

クランという狭い地域社会の思いがけない絡み合いが実はこうなっていたのね…多彩な人間像が面白かったです!
歴史物好きとしては珍しい時代を描いてくれたのが嬉しく、すごく好みですが、一般向けとしては必ずしも入りやすくはないので~星四つかな。

「蜘蛛の巣」というタイトルで検索したら蜘蛛の巣城は出てくるわ、トマス・H・クックにも同じようなタイトルが…う、クックでこのタイトルって~めんどくさそう!?
え、アガサ・クリスティもある…戯曲だと読んでないのかも?

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