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庭の彼岸花

毎年、お彼岸の日には必ず咲いているので~感心してしまいます。
Vfsh2521華麗な形ですよね~色の割に、お祝い事にいけるというワケにはいかないようですが。
今年は特にたくさん並びました。
…百鬼夜行抄の司ちゃんみたいに眠くなりそう…!?(一本ずつに女性が宿っていて、霊感体質の司ちゃんに乗り移る、というエピソードがあるんです)

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「わたしが幽霊だった時」

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「わたしが幽霊だった時」創元推理文庫(浅羽莢子・訳)

最近お気に入りのダイアナ・ウィン・ジョーンズ、81年の作品。
73年にデビューして、これが12作目。
まとまりの良い作品ですが、非常にユニークです。

「わたし」は気がついたら身体がなく、自分が誰かもわからなくなっていた…
どこか見覚えのある草地や学校を漂いながら、ここが自分の家かも知れないと思う所へたどり着きます。
寄宿制の男子校を経営する両親の4人の娘、このうちの誰からしい…
10歳から15歳の姉妹はそれぞれ才能はあるが気が強くてケンカばかりの毎日。
「わたし」の姿に犬はおびえて吠え、透き通る姿に気づいて悲鳴をあげる人もあり、どうやら幽霊になったらしい!?

はっきりした記憶のない、姿もない状態でさまよう感覚を鋭く描写していて、上手いです。
4人姉妹で親が教育者というのは、ちょっと若草物語に引っかけてあるのかも?風刺が目的というわけではなく、よく知っている少女をモデルにしているそうです。
主人公の正体がなかなかわからないまま、姉妹の強烈さに圧倒されます。ここでひく人もいるんじゃないかと思いますが~最後まで読むと、別な面も出てきてなかなか。
これは思春期の爆発が起こっている年齢なのと、実体のない主人公が感覚的にやや誇張して捉えているせい。もう一つ、忙しい両親にほとんどネグレクトされているために彼女たちが荒れている時期だったのですね!

古い人形をモニガンと名付けてこっくりさんのような遊びをしていて、何かが起きたらしい…
ホラー風味もあり、時空を超えるSF的要素もあります。
ケンカばかりの姉妹もいざという時には個性を生かして協力し合うのですよ~。

訳者後書きの日付は93年なのですが、浅羽さんは惜しくもつい最近亡くなってしまわれました。この本を読み終わった直後でした。
まだお若いのに…
ドロシイ・セイヤーズやジョナサン・キャロルなどの翻訳で、なくてはならない方でした。先日、コメントで教えていただいて、再認識したばかり。
良いお仕事を十分にたくさんなさったということだと思いますが、あるいは激務だったのでしょうか。
ご冥福をお祈りいたします。
これからも未読の物をたくさん読めることを感謝するしだいです。

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ブルーベリーチーズタルト

帰りがけにルミネでお茶してお喋りしてきました。
Vfsh2515_1みずみずしいブルーベリーともちっとしたチーズケーキとさくっとした台がマッチして、食べやすいお味。甘さは控えめ。飲み物は紅茶(ストレート)。
もっと華やかなタルトもあったんですが~ちょっと、重いかな?と。
初めてのお店(イートイン)だったので、ただのチーズケーキもつまらないかな…という選択でした~。

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トリビアな犬たち

特集で犬の実験をやっていた所を見ました。

雑種犬が散歩から帰ってきたら、飼い主が見知らぬ血統書付きの犬と仲良くしていた。その時、雑種犬はどうするか?というトリビア(豆知識)
係の人が犬を散歩に連れ出す、この時はみんな知らない人でも抵抗なく「お散歩だ~」って喜んでついていくのね。
30分後に家のすぐ近くでリードを放すと、「たっだいま~」って感じでみんな元気よく走っていきます。
そして「あれえ?」と不審そうな様子になる(一匹だけそのまま走って通りすぎちゃったのがいたけど)

「…帰ってきたんだけど」と戸惑った様子で「その子、誰?」と匂い嗅いだりするのが一番多いかな。
飼い主のまわりを身体をすりつけるように歩いたり、間に割り込んだりするのが可愛い。
果ては「おまえ、何だよっ!」と牙をむき出したり。でも、そこまでやるのは意外と少数派。
戸惑ったまま、少し離れた所で立ち尽くしちゃう子もいますね~なんか、かわいそう…相手が大きな犬だし、飼い主が目もくれないので、ちょっと傷ついちゃったかな?みたいな。

10分で実験は終了。
終わった後も相手の犬を威嚇したり、飼い主に対して拗ねた顔をしていたり、表情豊かでした。
「飼い主の傍に座る」のが一番多いという結果になりました。
「今はお客さんの相手してるけど、もうすぐこっち向いてくれるよね?」みたいな顔で待ってたりして。犬っておっとりしてる~。
相手がレトリーヴァーだからなのかも知れないけど。

面白かったのは飼い主の反応。
焼き餅を焼いてくれれば嬉しい、でなければがっかり、と一様なんです。
気持ちをまだ確かめ切れてない恋人みたいな存在なのかしら?
甘いですね~。

猫だと、こういう実験成り立たないからなぁ…
カメラに撮ることが可能というだけでもうんと数が減っちゃうし。
知らない人がいたら正直な反応は示さないでしょう。
よその猫が縄張りに入ってきた時点で、阿鼻叫喚の騒ぎになる確率高し…(苦笑)

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にゅうめんで一休み

Vfsh2504遅いお昼にちょうど良いセットでした。
こってりした物は入らなくって。
かなり涼しくなって雨も降っているので、身体を冷やさないように‥
にゅう麺て、なんでしょうかね‥こういう、小さいお椀に入ってる、あたたかい素麺て感じですけど。
‥ポール・ニュウメン(違)

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母の誕生日の花とケーキ

Vfsh2487母の誕生日のケーキとピンクのテーブルフラワー。
ご馳走の後ではたくさんは入らないかなあ…とケーキは大きさを違えて控えめな量にしてみました。
やっぱり一個ずつは食べられなくて、小さくカットしてケーキバイキング方式にしました。めまぐるしく準備していてちょっとふらふらになり、食欲はなくなりかけてましたが~やっぱり、美味しかったです。
Vfsh2494お花の左側は兄夫婦が持ってきてくれたデンファレの鉢と手提げに入った花束のアレンジメント。可愛いですね~目新しくて母も喜んでいました。

右端は私がいけておいた季節のお花で、母のイメージの色合いの赤紫がかったリンドウがメインです。写真よりもっとピンクっぽい色なの。
Vfsh2497最後の写真はアレンジメントのアップ。
暑いうちはほとんど花を生けなかったので、部屋の中に一気に花が咲いたという雰囲気がお祝いらしくて良かったです~。

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「フランチェスコの暗号」

イアン・コールドウェル&ダスティン・トマスン「フランチェスコの暗号」新潮社

古書を巡るミステリとして、「ダヴィンチコード」以後、大注目された本。
舞台は99年のプリンストン大学で、青春グラフィティとしても読みごたえがあります。
大学の卒論提出前夜に起きるバカ騒ぎから始まり、重要な書類の発見、研究を共にしていた先輩の謎の墜落死までが上巻。
学者肌のポールは取り憑かれたように研究を進め、親が学者だったトムは因縁を感じすぎて迷いつつ研究に距離を置き、上流の出のギルは肌合いが違うのですがつかず離れず時に援助し、気だての良い大男チャーリーはここぞという時に力になってくれます。
育ち方は違っても入学当初から仲の良かったルームメイトの男子学生4人が事件に巻き込まれていき、恋や友情にも変遷が…

この作者二人は8歳からの親友で、98年から8年がかりでこの本を共同執筆したとか。
どうりで、友情がリアルに描かれているわけです。
キャンパスライフの部分は主にプリンストン出身のコールドウェルが担当しているのでしょう。

ルネサンス時代の実在する古書「ヒュプネロトマキア・ポルフィリ」を巡って、トムの父親やそのライバルだった指導教官などと二世代に渡る謎の追究を描いています。
フランチェスコというのはその作者でダヴィンチとほぼ同時代人ですが、同名の異人がいるのでその実像も論議の的。
澁澤龍彦がポルフィルス狂恋夢として取り上げたことがあるとか…
当時の物としては異常に長くて、意味不明の所があるため、暗号が隠されているのでは、という話になってるわけですね。当時の人間がそこまでして残したかった秘密とは!?
ポールの解読は見事で迫力がありますが、どこまでが真実なのか…??

長い年月をかけて書かれた処女作にありがちな良い点と悪い点が見られます。
とても丁寧に細部まで愛情込めて作られているのですが、初めて読む読者が数時間で一気に読み飛ばすリズムにはなっていなくて、細部のニュアンスが煩いところもあります~。
恋よりも友情がメインなので、そういう好みの人には良いかも。
強烈な指導教官や研究に取り憑かれている人間を面白いと思うなら最高!?

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「功名が辻(四)」

司馬遼太郎「功名が辻(四)」文春文庫

関ヶ原の後半、実戦に向かうあたりがまずじっくりと描かれます。
家康が万全を期して勢力を固めていく段階で、一豊は真っ先に家康への忠義を示したことでムード作りに貢献するのですね。
戦場で着実に戦うだけが取り柄の木訥な侍だったので、出世は遅れ気味の6万石で既に老兵。ですが、いつの間にかその実直な人柄が知れ渡り、外交的というほど達者ではないけれど、意外に実戦ではない面で少しずつ働き、その功績を認められるのです。
そこにはもちろん、千代の入れ知恵も…

一気に土佐24万石を与えられ藩主夫妻となりますが、それから予想外の苦労があったんですね~。
当時の四国というと都や関東からはかなり離れていて、風俗も異なり、地元で土着の半農の侍達は気が荒く、余所からいきなり来る藩主を受けつけようとしなかったのです。ゼンゼン知らなかったわ~。
長曽我部の一族を平和的に味方につけるように千代は進言しますが、自信をつけた一豊は前ほど言うことをきかず、大所帯となった城内では家老だけでも7人もいて、千代の知らない所で反対勢力を根こそぎにする策が取られます。
このあたりは千代にとっては不本意で、秀吉の妻とも似た境涯かも知れません。
後味が余り良くないのですが、この時代、平和的な解決が可能だったのか。ひょっとして戦いたがる人間は淘汰されていくのが時代の趨勢なのか…!?果たしてどうだったのでしょうか…
土佐の家臣団は七割がこの時一豊が連れてきた人間で、坂本竜馬らもその家系とか。

信長、秀吉、家康に仕えた大名は意外にも一豊ぐらいだそうです。
また正室に子がないのに側室を置かなかった大名もおそらく全国にただ一人ではないかと。そう言われると、なかなかの人物だったのかも…
山内家の跡継ぎは一豊の甥となり、拾い子は争いを避けるため寺へ修行にやっていましたが、土佐でまた千代が手元に引き取ります。
夫を看取ってすぐ髪を下ろし、後継ぎに城を明け渡して、自分は京都の屋敷に移った千代。拾い子は近くの寺で教養ある僧になったそうです。
おみごとな晩年だったと言えましょう。

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萩より、おはぎ?

出かけた時に買ってきたおはぎです。
立川Vfsh2469伊勢屋のもの。
胡麻のは、中にこし餡が入っていて美味しい。
これは私もやりますが~うちで作るともっと柔らかいので、形にするのが大変です。
今年はうちで作るのはさすがに無理~と諦めていて、これは木曜日に食べたもの。
Vfsh2471今日はお向かいさんが手作りのを持ってきてくれました。手作りのは大きめで、中がむっちりとしていて~食べ応えがありました。
萩の花に似ていないこともないけれど~家庭で作るのはぼた餅ぽいですね。牡丹餅じゃなくて、ぼたっとした餅という意味で通ってきたんじゃないのかしら?

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「黄金」

ディック・フランシス「黄金」ハヤカワ文庫

フランシスの作品の中でもお気に入りの一冊。
フランシスには珍しく、大家族の中の殺人という古典的ミステリを思わせる設定になっていて、円熟した味わい。この家族がまた強烈な面々で面白いのです。

父のマルカムは大金持ちで5回も結婚しているという、見るからにエネルギッシュで人を惹きつけるオーラのある初老の男性。
主人公のイアンはアマチュア騎手で、気楽な独身生活を楽しむ物静かな32歳。
2番目の妻の息子で、離婚後もずっと父の家に住んだただ一人の子だったために他の家族からは嫉妬されることになります。4番目の妻が良い人だったので、10代を共に暮らした彼女が真の母親のような存在でした。
その彼女が事故死した後に5番目の結婚に反対したために、父と疎遠になっていました。
ところが3年後の今、5番目の妻が何者かに殺され、父も命を狙われて、疎遠になっていたとはいえ唯一信頼出来ると感じたイアンに護衛を依頼してきます。
父親と大人になった息子が改めて向き合うという物語にもなっています。

財産を狙う容疑者は、3人の魔女こと別れた3人の妻、9人もの子供とその配偶者…
妻たちがなかなか美人揃いなのは父が面食いのせいでしょうかね。
警察の捜査は実効が上がらず、度重なる危機にイアンがついに自分だからこそ出来ると家族の性格と心境を調べていくことを決意をします。このあたりポワロさんの探偵法を思わせます。
イアンの控え目な性格は親たちの嵐のような結婚生活を見ていて物ごとに動じなくなったためというのが第一、第二は結婚して失敗するようなことがないように深い関わりを何に対しても持つのをためらっているためと自分で気づいてショックを受けるのでした。
家族の窮境や妄執も鮮やかに描かれていますが、その後にだんだんとそれぞれの心境が変化していくところがとても良くて、何度読んでも心地良いのです。

命を狙われるぐらいなら金を使ってしまおうと考えた父マルカムと凱旋門賞をはじめとする世界の競馬場を回る旅行も、思いっ切り景気が良くて楽しいですよ。
父親が黄金と為替を扱う大金持ちなので「黄金」というタイトルもピッタリなのですが、原題はHOT MONEY、競馬用語で賭け金が大量に集まるあたりを指すらしく、競馬にはまっていくマルカムの様子からして、こちらもピッタリですね。

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ミニサンドでランチ

Vfsh2466色んな物が入ってるのが楽しいミックスサンド。
一口サイズの可愛いショコラのパンを追加しました。
飲み物は紅茶です。珍しくシロップも入れました。
出先で予定より長引いたためにお腹が空いて、何をしてるのかわからなくなってきたんです~けど、帰ってからお茶する都合があるので、控えめに~。

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猫が笑う

Vfsh2420笑ってるみたいに見えませんか?
笑うという感情表現は動物にはないといいますが…
猫の口って、もともと口角が上がってカーブしているので、機嫌の良い表情の時は笑顔に見えるんです。
これは、あくびの途中~。

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合いもりでランチ

また暑くなった日、冷たいうどんとお蕎麦の合い盛りです。
Vfsh2462どっちかというと蕎麦好きですが、冷たいおうどんに腰があって美味しかった!うどんは久しぶりかな~。
夏場は家では冷たいうどんは食べないので~お蕎麦でない場合は素麺になるから。
レストラン街ではどっちにしようか迷いがちなので、2~3種類乗ってるメニューがツボですね。
夜にタケシの番組を見たら、野菜不足の人が意外と多いという現実が指摘されていました。
あれで不足なら私だって危ないかなあ~夜は野菜てんこ盛りなんで身体に良い食事と思いますが、昼間外で食べる時には不足しがちだし(…だって野菜たっぷりメニューって高くなりますから~)、朝は時間も量も不規則なのが一番問題!?

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「江戸へようこそ」

杉浦日向子「江戸へようこそ」ちくま文庫

86年に一度まとめられた本で、58年生まれの作者がまだ26歳の頃、漫画以外では初めて出した本のようです。
著者近影の若さにも不意をつかれましたが、中身も若いな~って感じ。
「お江戸でござる」のおっとりした解説とは雰囲気が違います。
江戸に関する本を何か読んでみようと手に取ったのがこれでしたが、初心者向けというより、かなりユニーク。そこが面白いと言えば面白いんです。

前口上でまず、「歴史好き」の人と「時代劇好き」な人というのがいるが自分はどちらでもないと宣言。
江戸趣味もノスタルジーも否定します、とどんどん切り捨てていきます。
「今、何故、江戸なのか」ではなく、「常に少しずつ江戸」と考えたいそうです。それだけ思い入れが深いんですね。
紋切り型のインタビューにうんざりしていた時期なのかな?

江戸とは何か…それは精神。
日本人を放っておくと江戸になる、というのが面白い考え方だと思いました。精神的なニュートラルポイント、ではないかということです。
特に江戸時代後半がお好みで、その頃の絵に大きく描かれている明るい空のようなあっけらかんとした絶望感を江戸の人は感じていたんじゃないか、それは東京の空を見て感じるものにも通じるとおっしゃいます。

といった話から始まり、吉原、浮世絵、戯作本についての詳しい蘊蓄が語られます。粋・野暮・気障の解説もよくわかって、面白いです。
特に黄表紙は実例と解説があり、どんな物か初めてわかりました!
もじりや皮肉をきかせた読み物で、教養がある大人向けの遊びなんですね~。
中島梓、高橋克彦、岡本蛍との対談が挟まって、漫画も入っているので盛りだくさん。
この対談もけっこうとんがっていて、お互いは認め合っているからいいけど…80年代後半にこんな空気があったんだろうか…?

惜しくも故人となっている方なので、「50年後いい婆さんになった杉浦さんが宇宙服を着て…」という後書きに複雑な思い。
…きっと今頃は天国で、戯作者達と夢中になってお喋りしているんじゃないかしら…

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「暗く聖なる夜」

マイクル・コナリー「暗く聖なる夜」講談社文庫

ボッシュのシリーズ9作目。
ロス市警を辞めて1年になるハリー・ボッシュが心残りのある事件を追って活躍します。
映画会社に勤めていた若い女性が殺された事件を捜査していて、映画撮影の場で200万ドル強奪事件に遭遇、銃撃に加わったボッシュ。
強奪事件が大きすぎたために管轄が変わり、目撃したにもかかわらず捜査から外されていました。
その後、女性の事件が何の進展もないことを知り、新たに証拠を調べ始めます。
事件に関わった元刑事が今は半身不随になっているのを訪ねたボッシュに市警とFBIから妨害が入り、さらに興味を募らせるのです。

原著は03年、日本では05年9月発行の本です。
コナリーはけっこう長く読んでいる作家のような気がしますが、ちょっと久しぶりで~ボッシュってこんなんだったっけ…ともやもやしながら読みました。
刑事を辞めたために前ほどぴりぴりしていないせいかな~はじめのうちは展開も緩やか。
運命の女性エレノアとの再会も丁寧に、じりじりと描かれます。
半身付随の元刑事とその妻との出会いも描写が生半可でなく、ボッシュの見込みが覆されるのが鋭い。
そういえば、このシリーズは有能で魅力的な女性が意外なほど、たくさん出てくるのです。現実を反映しているのでしょうか?
後半は展開急で、これまで以上に派手な感じ。
結末には救いがあります。良かったですよ。

ボッシュのシリーズは92年発行の「ナイト・ホークス」で始まり、この後も順調に出ているんですね。
ハリー・ボッシュは1950年生まれという設定。(作者より6歳上)
本名はヒエロニムスで、有名な画家と同じ名。
シングルマザーだった母を11歳で亡くし、里親を点々として育つ。ベトナム戦争での過酷な体験でトラウマを負い、刑事としては凄腕だが一匹狼タイプなんですね。
「現代最高のハードボイルド」というのがコピー。そのわりには知られてない?ような気もしますが。
初期の作品は暗すぎると受け取られた時もあるのかな。でも、そうでもないような…痩せ形でなかなか渋い外見らしく女性にはもてるし、中身もだんだん変わってきたみたい。
人格は丸くはないですけど、けっこう仲間には信頼されてます。低い立ち位置に立って全てを見通すような天性の刑事でとにかく強いから!間違いもしますが、カッコイイといえば良いんですよ。
もっと穏和な別シリーズの主人公と共演した時に、危険そうでうさんくさく思われるのが面白かったですけどね。

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「それゆけ、ジーヴス」

P・G・ウッドハウス「それゆけ、ジーヴス」国書刊行会

国書刊行会のジーヴスもの、3冊目。
万能執事ジーヴスとお気楽な若主人バーティー・ウースターのシリーズ短編集。
他で出しているジーヴズものの1冊目とたぶん2作だぶっているので、ちょっと既視感がありましたが~
まだゼンゼン飽きてないので、微妙な翻訳の違いを(正確に覚えているわけじゃありませんけど)味わいつつ、楽しい時間を過ごしました。

おそるべきグロソップ嬢そっくりの従姉妹やサー・ロデリックなど敵役?もにぎやかに登場~。
おっかない親戚はバーティー自ら「この世のバカの面倒を見る天の配剤」と認めているのが笑えます。
いやこの親戚も堅物なりにおバカさんなんですよね~。
「刑の代替はこれを認めない」で、友人の恐るべき伯母さまへ(もちろんジーヴスの勧めで)直談判に行った顛末が面白い。
「フレディーの仲直り大作戦」もチャーミングなお話。
最後の「バーティー考えを改める」はジーヴス視点で、バーティーへの愛情が感じられて微笑ましい作品。
好評なので続きも出ることになったそうです。

発表当時は同時代の物として書かれていたと思いますが、歴史好きにも面白いと思いますので~カテゴリーに「歴史もの」も加えました。今となっては百年も前の話ですね。

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萩の花

ご近所を歩くと、萩の花が咲いているのを見かけるようになりました。
Vfsh2427萩は字からして秋そのもの…
小さい花が可愛らしく、花のついた枝が垂れ下がるのも風情がありますね。
ここ数日は急に気温が下がってきて、秋の日はつるべ落としみたいな…(違う)

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子犬のパンとかぼちゃのサンド

秋のメニューというと、かぼちゃなんでしょうか。
かぼちゃとベーコンとチーズのサンド。ゆで玉子にブロッコリといんげんというのも面白い組み合わせ、参考になるわ~(^^)
Vfsh2458
左は童話にちなんだパンのシリーズで、今月は「火打ち箱」
魔女に火打ち箱を探すように命じられた兵隊が、三つの部屋を言われたとおりに開けていくと、ものすごく大きな目をした犬と火打ち箱がそれぞれあり…
って、知らないんですけど?
Vfsh2460大きな目をした犬の可愛さに思わず~その下の火打ち箱(ってマッチですか?火打ち石?)に相当するらしいパイがしゃくっとして、あっさりした甘みで美味しかったです。

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「ぼくの・稲荷山戦記」

たつみや章「ぼくの・稲荷山戦記」講談社文庫

今年文庫になったばかりですが、91年にこの作品で第32回講談社児童文学新人賞を受賞してデビューとのこと。
波津さんイラストの薄緑の表紙が目について、あ~こういう男の子の話なのね?とさわやかな印象。

中学生のマモルは母を亡くし、父は遠洋漁業に出ていて、ふだんはタバコ屋の祖母と二人暮らし。
じつは先祖代々、裏山の稲荷神社の巫女を務める家柄で、祖母はたまに口寄せなどもやっているのでした。
ある日、着物姿で髪の長い美青年・守山が下宿人としてやって来て、山と古墳をレジャーランド開発から守る運動を始めます。
祖母が礼儀正しく接する守山の正体は…!?

わかりやすい文章で、ファンタジー的なシーンもなめらかに描写されて違和感がなく、うまいものです。
跡取りとして頑張る素直な少年と意外な協力者、抗議運動の顛末とファンタジーにしては社会性があり、珍しいほど現実的に話が転がっていきます。
作者の若い頃の経験が元になっているそうで、なるほど…
後に市議にまでなっている前向きで行動的な資質が生かされている物語ですね。

ちょっと前の空気のような気もしますが、シンプルな良さは今にも通じるのではないでしょうか。
古墳の壁画などは、もっとちゃんと保存するように言いたいです~!

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「秘密の手紙0から10」

シュジー・モルゲンステルン「秘密の手紙0から10」白水社

10歳の少年エルネストは祖母と二人暮らし。
テレビもない質素な家で、メイドが作って置いていく決まり切ったものを食べ、半年ごとに仕立屋の作る服を着て、時代から取り残されたように暮らしています。
母親はエルネストを産み落としてすぐ亡くなり、父親はそのショックからか出奔して行方不明、それまでに祖母は夫をはじめ全ての家族を亡くしていて、もう子供を育てる気力が残っていなかったのです。
意図的な虐待というわけではないのですが、子供が育つにふさわしい環境でないのがいたましい。
そういう生活しか知らないエルネストが気になっていたのは、閉じこもりがちの祖母が部屋で読んでいる古い手紙でした。

ある日、ヴィクトワールという少女が転校してきて、じつは美少年のエルネストに一目惚れ。
何と14人兄弟という大家族で育った物怖じしない少女は、つぎつぎに彼の前に扉を開けていきます。
虐待でなかった証拠に、エルネストは素直に育っていて、全てを新鮮に受け止めます。
エルネストがお祖母さんをレストランでの食事に誘い出すことに成功するあたりは、ほのぼのさせられました。
そして、写真でしか知らなかった父親が意外に近くで生きていることを知ったエルネストは…

前半の凍りついたように固まった状況から、一気に事態が動いていく様が心地よく、暖かい気持ちになります。
作者はアメリカ生まれでフランス在住。
フランス児童文学大賞はじめ、16もの賞に輝いたという作品です。

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「素敵なアンティークきもの」

「着る!リメイクする!素敵なアンティークきもの」成美堂出版

03年11月発行の本で、私が着物の本を買い始めた最初じゃないかな…
カラフルで可愛くてお気に入りの本です。
アンティークの着物ならではの大胆な柄の新鮮さ、ちょっとキッチュな着こなしの面白さ。見るだけでも楽しい写真満載です。
銘仙など、昔ながらの着物の種類の説明に加え、それに合うようなメークや髪型などもユニークで可愛いの。

着つけは載っていません~。
代わりに、リフォームが色々。
着物のほどき方から、ブラウスやバッグ、髪飾りや携帯ストラップなどの作り方がたくさん載っています。
協力は衣装らくや、灯屋2など。
これを読んで、古着屋さん巡りをするのは楽しいですよ。
私は一人でも友達とも何度かやってます~。

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「森で昼寝する猫」

リタ・メイ・ブラウン「森で昼寝する猫」ハヤカワ文庫

作者が飼い猫スニーキー・パイと共著で書いているという人を食った体裁で出しているトラ猫ミセス・マーフィーが探偵役のミステリ。これは4作目です。
ヒロインのハリーは田舎町の女性郵便局長。
昼間は郵便局に詰め、朝と晩は自分が育った農場の仕事を愛情込めてやっています。
ハリーはさっぱりした性格で感じが良いのですが、町の主立った面々は強烈で、創作とはいえ田舎町って案外こうなのかしら~などと(他の小説も大抵そうなので)考えてしまいます。

学生時代には仲の良かった3人娘が恋愛問題で対立、元婚約者と現在の夫婦が顔を付き合わせる騒動で町の噂は持ちきり、そんなさなかにコンピュータ・ウィルスが侵入、銀行の口座から大金が消えてしまいます。
放置されたバイクに血が付いていたことをいち早く知った猫たちは騒ぐのですが…!?

賢いトラ猫ミセス・マーフィと相棒の可愛いコーギー犬ティー・タッカーは愛するママ・ハリーのために真相を求めて駆けずり回ります。
ハリーは賢い子たちと言いつつも~まさかここまで意図的とはわかっていないのでした!?
ハリーは浮気性の夫と別れて現在は独身、事件で縁の出来たハンサムな俳優と仲が良く、夫は復縁を望んでいて、両手に花?状態。
それぞれの気持ちがはっきりしますが、どうにもならない~当分これが続くのか!?
猫のリアルな挿絵入りです。もうかなり続きが出ているんじゃないかな~。

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かぼちゃのムサカでランチ

新装開店のアフタヌーンティーで、秋の新メニュー「かぼちゃムサカのオープンサンド」です。
Vfsh2448かぼちゃのムサカ…って何でしょう?トーストの上に載ってます。煮たかぼちゃの下に挽肉とトマト少々を混ぜたものを敷き、上にはホワイトソースをかけたような…オーブンで焼いたのかな??
なかなか美味しかったですよ。
紅茶は久しぶりにダージリンにしてみました。
もともと好きだけど、飲み過ぎて新味がなくなってきたので~最近は違うのが増えてました。
これは薄い水色で、ファーストフラッシュ(春摘み)風でした。
あっさりしてて良かったです。

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着てみました~

母の古い夏着物を9月に入ってやっと着てみました。
Vfsh2399夏物の襦袢に襟芯を縫いつけ、憧れの半襟をかぶせるまで何日かかったことか…(いや何ヶ月?)
夏場に出歩くのはちょっと今の私には無理なんですけど~着た時の柄行きがどうしても見てみたかったんです。
で、夜に家の中だけで(苦笑)
補正下着は冬物なので、ちょっとむっくりしたシルエットになってしまってます。
着たと言っても帯は結んでません…伊達締めまでで、力尽きました~。

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「魔法」

クリストファー・プリースト「魔法」ハヤカワ文庫

報道カメラマンのリチャード・グレイは爆破テロに遭遇して大怪我をし、過去数ヶ月の記憶を失います。
保養所に訪ねてきた女性スーザンは恋人だったというのですが、特徴のない外見で見覚えもない。
記憶を取り戻すための実験で催眠術をかけたところ、いるはずの人間の姿が見えなくなる錯覚が起きるという奇妙な現象が起きます。
事故のせいだけではなく何らかのトラウマで記憶が戻らないのかも知れないと、スーザンに問いただすのですが、少しずつ取り戻した記憶はスーザンの話と大きく矛盾し…

出だしは記憶喪失ネタのミステリのよう。
中盤は大人の恋愛心理物としても読める内容です。
しかし、不可視というのは…ええ?どっちが本当なのだろう…たぶん…へええ…まさか…うわ?わわ!
と予想外に話は転がっていきます。

「魔法」というタイトルでファンタジーかと思いましたが、幻想文学という意味でのファンタジーですね。
いわゆるファンタジーらしいモチーフや甘さはないので、世界をひっくり返すような奇想の作品という点ではSFに近い感触。
原題は「THE GLAMOUR」で「魅力」と訳しても良いんですが、この言葉、昔は恋人を他の人間に見えなくする魔法をかけて貰う、という意味でも使われていたそうなんです。そういった両義的な言葉のイメージも満載の作品。

プリーストは43年イギリス生まれ、66年デビュー、95年「奇術師」で世界幻想文学大賞を受賞しているそうです。
84年の本書もなかなか他にないと思える傑作ですが、ちょっと~読者を選ぶ所はあるかも?

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「功名が辻(三)」

司馬遼太郎「功名が辻(三)」文春文庫

秀吉晩年の末期的症状のあれこれと、関ヶ原前夜の武将達の動向が主に語られます。
遠征や築城にかかる費用を秀吉は自分では出さず、大名達に自腹を切らせていたとは驚きました。
考えてみたら、そうでもなければ出来ないか…?
ご道楽がいつ止むかと全国が待ちかねている有様だったんですね。

千代は淀君に小袖のことで呼び出され、側近の大蔵卿の局に味方になるように迫られて、キッパリ断ってしまいます。この辺は史実かどうか知りませんが~ドラマには出てくるでしょうね。
ついに挙兵した三成方から届いた誘いの書状を、封を切らずに徳川へ見せるようにと、陣中にある一豊に言ってやったのは史実。
こちらの方が、十両で名馬を買ったのよりもお手柄ですね。本当に賢かったんだとよくわかります。

同じ時期にガラシャ夫人は自邸の礼拝堂で家来に胸を突かせて自決。
ガラシャは名高い美人で、夫の細川忠興の熱愛ぶりは当時珍しいほどだったため、奥方を人質に取れば寝返るのではと狙われていたとか。
このいきさつも鮮烈です。
 
秀頼は成長した時には見たところは意外に立派な青年になっていたということだけれども、城中で女官にかしずかれているだけの生活だったので、これでは暗愚になるしかないと作者の弁。
…そ、そうかもしれない…
さて、4巻で終わりなんですが~どうしようかな。

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「対岸の彼女」

角田光代「対岸の彼女」文藝春秋

04年の発行の本で、これで直木賞を取ったんですね。
なるほど、良い出来です。
初・角田光代だと思うので、この作家の特徴はこれだけではわからないんですが…(ちょっと篠田節子の「女達のジハード」での受賞を思い出しました)
時期的に勝ち犬・負け犬といったコピーがついていますが、内容はそんな単純な対決ではなく、少しほっとしました。

主人公は幼い娘のいる主婦の小夜子と、独身で小さい会社の社長をしている葵。共に35歳で同じ学校出身の二人の出会いは、小夜子が葵の会社のパートに応募したことから。
理解のない夫と姑に囲まれた孤独な小夜子は公園デビューに失敗し、娘のあかりが友達の輪に入れない様子を見て、閉塞状況を打破しようとします。
仕事内容は派遣のお掃除で、研修がかなりきつくて戸惑いながらも、新たな経験に立ち向かっていく小夜子。そのあたりが具体的にありありと描かれています。
一見、全く対照的な葵とはすれ違いも起こりますが、しだいに友情をはぐくんでいくのです。
「ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことの方が、うんと大事な気が、今になってするんだよね」
という葵の言葉は印象的です。

葵の高校時代の出来事が現在と交互に語られていきます。
横浜で子供の頃から何故か苛められていた葵は、その過去を知らない群馬の高校に進学、自由な雰囲気をまとった人なつこいナナコと親友になります。実はナナコの家庭は荒廃しきっていて、そのことで仲間はずれにされるようになります。
二人の純粋な気持ちは家出という形をとり…
対岸で手を振るナナコのイメージが切ないです。
彼女の印象が強いので、2人の話というより3人の物語のように感じました。

女性ならどこかで共感出来る要素があると思いますが、男性にはわかりにくいかも…
作品中で男性の影がものすごく薄いので、何となく弾かれている気がするのでは?
理解のない夫というのがまた、ごく普通の男!みたいな感じで放って置かれてますが、見込みがゼロってわけじゃないんです。葵のお父さんなんか良い人なんですよ~。

小夜子が仕事でお掃除をしていて感じたように、しつこい汚れをずっとこすっていて、ある瞬間ふっと落ちていく、そんな風に何かが変わることもあるんですよね。