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「ベローナ・クラブの不愉快な事件」

ドロシイ・L・セイヤーズ「ベローナ・クラブの不愉快な事件」創元推理文庫(浅羽莢子・訳)

セイヤーズ女史のピーター・ウィムジイ卿ものの第四作。
一通り読んだはずなのに覚えがないので読んでみました。
大作ではありませんが、洒落のめしたレトロな雰囲気がなかなか良い感じでした。
原著は1928年発行。

ピーター卿は長身で金髪、教養豊かで育ちが良く、気だても良い財産家、しかもこの時は独身。
すごいハンサムってわけではなさそうだけど、知的な風貌でしょう。
運命の女性ハリエットに出会うのが5作目で、それ以前の余裕綽々の有閑紳士ぶりを楽しめます。
バンターという執事もいます! 彼も良くできた男ですが、こちらは主を尊敬していると思われます(^^;

クラブというのはイギリス独特の紳士の社交場で、ホームズの兄マイクロフトがいつもいたような男性だけでくつろげる所ですね。
ベローナ・クラブは退役軍人が多いようで、ピーター卿もその一人。
まだ若いけど、第一次世界大戦に出た後、ということですね。

常連の老人がクラブのいつもの席で死んでいるのが発見され、その遺言状がややこしい設定だったところから、死亡時刻を突き止めるようにピーター卿は依頼されます。
同じ日に亡くなった妹とどちらが先だったかで、巨額の遺産を受け取る人間が変わってくるのでした。

すぐには姿を見せない相続人の女性の印象が次第に変わり、その描き方がさすがにセイヤーズ!という感じです。
セイヤーズは子供の頃から名前だけは知っていましたが、クリスティよりも教養小説の趣があって、むしろ高く評価されているという話だったんでした。

しかし、どうも前にも読んだことはあるみたい…
セイヤーズは大人になってから読んでるから、十代の頃読んだ本みたいには記憶してないのよねえ(^^;

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コメント

ピーター卿だ!
確かに印象薄いですよね、この作品。セイヤーズの文庫を入れている箱を確認したら、ちゃんとあったので読んでいるはずですが、あまり思い出せません。
といいつつ、私がセイヤーズを読んだのは、キャロリン・G・ハートのアニー・シリーズの影響で90年代中頃なので、作品の地味度のせいか私の...(以下略)。
ピータ卿ものはハリエットがでてきて以降は現代的で印象が強いんですが、お話自体はハリエット以前の方が古典ミステリっぽく楽しめたような記憶があります。
クリスティの再コンプリートが終わったら読んでみようと、このエントリを拝見しつつ思いました。


Kさん、
おっ、クリスティーの再コンプリート挑戦中ですか? 私もそのうちやってみたいなあ~(^^)

そうなんです、ハリエットが出てきてからは印象強いですよね。あの当時にしては現代的だったなあと…
この本は95年発行だから、Kさんが読んでらした時期ですね。私はたぶん図書館で一度借りて読んだきりだったんだと思います。その時とは思い浮かべる光景が微妙に違うみたい。
それに、「ボートの三人男」「比類なきジーヴス」とイギリス伝統のユーモアの系譜をたどってるような感じなので、味わいがありますわ(^^)

これ、読みました。が・・・・あんまり記憶にないです・・・・いや、sanaさんの書かれたのを読んだら、始まりのところは確かに覚えがあるんですが、その後どうなったのか思い出さないです・・・
セイヤーズの作品でストーリーがきちんと頭に入ってるのは、ハリエット三部作(と勝手に呼んでます)(笑)だけですわぁ。

なぎさんもですか~。
読んでらっしゃるのは良いけれど、皆さん印象が薄いって……
ハリエットが強烈すぎるからでしょうか?登場の時はそれほどでもないんですけどね、その後セイヤーズがつい本気出したって感じありますよね。
それまでは教養ある女性の高級な遊びっていうような余裕をたらたらと醸しだしていたのに…(^^;

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