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「犬は勘定に入れません」

コニー・ウィリス「犬は勘定に入れません」早川書房(大森望・訳)

大好きな作品なので、前に読んだ時に書いたことをアップしておきます。
内容はタイムトラベル物なので、ジャンル的にはSFでしょうか。
「消えたヴィクトリア朝花瓶の謎」という副題が示すように~歴史ミステリに近い感触がありますが…

「犬は勘定に入れません」というタイトルは「ボートの三人男」の副題だったもの。
犬も一緒にボートに乗ってテムズ川下りをするわけですが、三人というのに犬は入ってない、という意味合いでしょうね。

近未来のオックスフォードから時間旅行へ旅立つ若き研究者ネッドとヴェリティが主人公。
つまり、中世へのタイムトラベルを描いて荘厳なまでの迫力のあった「ドゥームズデイ・ブック」と舞台設定は同じです。
今回は主な行き先が19世紀の平和な時代で、恋愛の要素も強く、楽しめる仕上がりになっています。

この話の中では時間旅行は十分可能になっているけど、費用がかかるのでスポンサー無しでは成り立たないものとなっているんですね。
ネッドとヴェリティは、スポンサーの好き勝手な要請にしたがって何度も行き来を繰り返します。
時差ボケならぬ時間旅行ボケという症状に悩まされながら、歴史に誤った影響を与えないように奮闘することになります。

歴史の過誤を理論的に研究しているのは日本人の藤崎といい、最近読んだ小説のあちこちで見かける日本人像の中でもマトモな名前と役割を与えられている方だと思う‥(^^;

未来では絶滅種となってしまった猫を巡っての物語でもあります。
プリンセス・アージュマンドというたいそうな名前の猫にネッドは振り回されます。
この猫が後書きで「性格の悪い猫」と表現されているけど、猫としてはごく自然にふるまっているだけで性格は全然悪くないのも可笑しい(^^;
旅の道連れのブルドッグも良い味出してます(^^)

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