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忘れられた英雄の物語

ローズマリ・サトクリフ「英雄アルキビアデスの物語」原書房
1969年の埋もれた名作の初訳。先輩のお薦めで読んでみました。

アルキビアデスと言えば~確かソクラテスを敬愛するあまり誘惑したが断られたというエピソードしか覚えていなかったんですが。
その出来事も笑い話としてちょっと出ています。

紀元前5世紀のギリシアは都市国家ポリスの時代、アテナイに生まれたアルキビアデスは金髪碧眼の際だった美貌、名門の生まれ、体力知力すべてを兼ね備え、弁舌たくみで、傲慢だが人をひきつけるカリスマ的な魅力を持っていました。

しかし妬む者も多く、政敵に陥れられて宿敵スパルタに亡命する道を選び、アテナイに勝つ策を授けることに。
その間なんとスパルタ王妃と恋仲になって子までなしたというんです。スパルタ王は妃と不仲だったとはいえ、アテナイへ出征した留守中のことなんですよ。
相次ぐ敗戦に疲弊したアテナイでは、風向き変わってアルキビアデス待望論が生まれ、やがて歓呼と共に迎え入れられるが…

実在人物にしては面白すぎる波瀾万丈の人生を、周りを囲む兵士など色々な立場の人間の視点から描いていきます。
今では珍しくない手法だけど、当時は日本人にはわかりにくいと思われたのでしょうか…?

唯一信頼できる酔いどれの航海長との付き合い、遊び女ながら少年のように馬を駆るティマンドラの一途な愛、参戦することもなかった穏やかな一市民の見たアテナイの衰退など、最後は万感胸に迫ります。

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