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「ママになった猫の海ちゃん」

岩合日出子 岩合光昭「ママになった猫の海(カイ)ちゃん」ポプラ文庫

野生動物の写真を撮っていた夫の岩合さんがいつしか、街をうろつく猫たちに魅せられたそうです。
助手として同行する妻の立場から、書かれています。
もうひとつ、猫の気持ちがいきいきと伝わる写真が撮れない。
これは買うしかないと決めて、探していたら、めぐりあった子猫。

この子だと直感で思うのですが、2匹いたので一緒に連れ帰り、しばらく試しに暮らしてみることに。
類と名付けた姉妹のもう一方が、素直で愛らしく扱いやすい。
海のほうはひねくれ者で、面白いと思いつつも、育てにくいのではないかと気持ちが揺らぐのでした。
結局、類を返すと、海は寂しがるどころか、明らかに喜んではしゃぐのに驚く夫婦。
いや~これは…2匹のどちらかとご夫婦が迷っていたのを気づいていたんでしょうね。

海ちゃんはとても表情豊かで、モデルとして大活躍することになります。
「ネコでないネコ」という表現をされているのが謎でした。
奥さんは実家では庭に外ネコがたくさんいる環境だったため、そういう暮らしをしているネコが自然な姿と思っていたんですね。

赤ちゃんが生まれることになり、海を実家に預けることに。
外ネコがたくさんいる家で、海は新参ながら~一匹だけの家猫として、お母さんに可愛がられます。
泊まりに行くと、同じ部屋に寝に来る海ちゃん。
しかし、しだいに、ご夫婦とは薄れゆく絆…
赤ちゃんをのぞき込む海を思わずはたいてしまい、それ以来、一緒に寝なくなるのが切ない。
海ちゃんはまだ信じていたのに、ショックだったでしょうね。

でも外ネコの世界にも馴染み、恋をして、なんと毎年子供を産むようになる。
子猫を可愛がって育てる姿に、いつ覚えたのかと感動する作者。
こんな幸せがあったのなら、ここに来たのもよかった~!と海ちゃんも実感していたでしょう。
幸せになって、よかったねえ…!
生まれたお嬢ちゃんとも仲良くなって、「海ちゃん姉ちゃん」なんて呼ばれて。
いい一生でしたね。

私が関わった色々なネコのことを思い出して、ちょっと切ないけど。
こんなにたくさんの猫の写真、どうやって撮るんだろうと思っていた謎が、ちょっと解けました。

箱の中、箱の上

111219_171357どこにいるのかな?
ちょっと得意そう?

111219_171305くんくん…
チェックに余念がありません。

111219_171317じつは…
新しいダンボール箱をちょっと上に置いたら、さっそく!
高いから入らないと思っていたんだけど。

111219_171215実は、この下にも箱が…?!

下の箱は前から置いてあって、
なかなか空かないので、
毎日、不思議そうにのぞき込んでいました。
中に詰まった新聞紙も、
面白そうな記事が載っているのを選んでくれたので、
取り出してはゆっくり読んでいたのです。

111219_171410やったね!ってお顔。

中には入れなかったけど~
上に乗ったので満足!かな?

「蛹令嬢の肖像」

ヘザー・テレル「蛹令嬢の肖像」集英社文庫

17世紀のフランドル絵画を巡る物語。
ヒロインは現代の弁護士で、ニューヨークの法律事務所に勤めるマーラ・コイン。
「蛹令嬢の肖像」という一枚の絵を所有するビーズリーズという名門オークション会社の依頼を担当することに。
いぜんにナチスに奪われた絵画だとして、これを取り戻そうという老婦人ヒルダ・バウムの訴えを退けようという裁判に臨むことになるのです。
感情的にはあまり後味がよくないのですが、この仕事は重要な出世の機会でもあるので、マーラとしても負けるわけにはいかない。

ビーズリーズの法務担当マイケル・ロークは、偶然にもかって大学で互いに意識し合った仲。
当時は、別な相手がいたので進展しませんでしたが。
仕事相手と恋愛してはいけないという社則を破って、密かにつきあい始める…

ビーズリーズの来歴責任者は、リリアンという高齢の女性。
マイケルと何やら示し合わせているようにも見えるのですが…
マーラは、正当な売買だったという書類を見つけてほっとし、しっかり主張を通します。

強引な父親に育てられて、認められようと生きてきたヒロイン。
仕事の上司も、似たタイプ。
うすうす気づきつつも、引かれた路線から外れることが出来ない状態に、読む方もイライラ。
いずれは転機が訪れるわけですが…さて、どんなふうに?

1943年にナチスが絵画を奪う過程と、この絵が描かれた17世紀当時の出来事も、平行して挿入されます。
ヨハネス・ミーレフェルトは、オランダ人の画家。
工房の弟子として頭角を現しかけていました。
ブレヒト家の令嬢アマーリアの肖像を描くことになり、二人だけで過ごすうちに愛が芽生えます。
成功と結婚を夢見るのですが…

タイトルがピンと来なかったけど…
原題はシンプルに蛹(THE CHRYSALIS)。
蛹は変身を意味し、キリストの暗喩ともなる。17世紀当時だと、宗教的信条を示す物でもあったそう。
そのへんは、欧米人ならある程度、通じるイメージなんでしょう。
作中の絵画は、表紙イラストよりもかなり華やかです。
白いドレスの輝かしい美女が愛を込めた表情で、こちらを向いているという。

作者は美術史を専攻する一方、弁護士としても活躍中だそう。
幼い息子の言葉が作品のヒントになったとか。
2007年発表の作品。

プーリップのネルラさん・その3

プーリップのネルラさん、その3です。
120120_183752まずはボディ部分。
金ボタンみたいなのが面白いですね。
これって、ゴスロリ的なのかしら?

120120_225230横から見た所。
頭が大きいので、不思議なバランスですが…
身長は31センチです。
頭が大きい分、ボディは少し小さめになるのかな?

120120_184027スカートがどうなっているかというと…
フリルは5段!
でもスカートの布は3枚です。
一番内側が、チュールで、ペチコート的な物。
別物ではなくワンピになっています。
もう1枚のアンダースカートの裾に、3段フリル付き。
フリル部分は裏面に光沢のある薄い布です。

120120_225107一番上のスカートは、ボディ部分と同じ布。
裏がサテン風のシャンタンみたいな布。
裾に薔薇模様のレースをぐるりと回して。

120120_184711スカートの下は…
膝上までのパンタレットです。
今の感覚だと、バミューダみたいに見えますね。

「シティ・マラソンズ」

三浦しをん、近藤史恵、あさのあつこ「シティ・マラソンズ」文藝春秋

それぞれにスポーツ系でヒット作のある3人の作家の企画物。
挫折感やほろ苦さ、こだわりや希望…
いい感じです。

「純白のライン」
阿部広和は、不動産会社に勤めています。
社長に呼び出されて、ニューヨーク・シティマラソンに参加するツアーに行かされることに。
社長の娘・真結が参加するので、そのお目付役でした。
家庭的な会社で、若い広和は真結のおもり役もずいぶん務めたものだったのです。
もとは陸上部だった広和ですが、ブランクは10年。
大学4年になって陸上の才能がないとやっと見切りを付けて、就職活動をし、面接で「努力の意味がわからなくなった」と本音を吐いた所、採用されたのでした…

「フィニッシュ・ゲートから」
南野悠斗は、スポーツメーカーのシューズオーダーメイド部門に勤めています。
8年音信不通になっていた友人・冠城湊から、東京マラソンに参加するという電話が入ります。
中学高校と一緒に走っていたのですが、湊は控えの選手で、悠斗のほうが優秀でした。
ところが、焦りから疲労骨折を起こし…

「金色の風」
フランスに留学した香坂夕。
バレエ教室を経営する母のもとで、幼い頃からバレエに打ち込んできましたが、1年前にやめたのです。
妹の朝美のほうがぬきんでた才能があり、朝美のハンブルグ留学が決まった後のことでした。
部屋の前の通りをランニングして通る女性アンナと知り合います。
金色の犬のベガと共に走っていたアンナ。
「あなたもバレエという芸術の一部なのよ」と…

さわやかな読み応え。
スポーツ選手には故障や限界の苦しみがつきものだけど…
挫折もふくめて、すべては糧になる?

プーリップのネルラ・その2

プーリップのネルラさん、続きです。
小物が多いので、じっくり~♪
120120_225336まずは、後ろ姿から。
ふくらんだ袖のワンピースで、スカートはフリル付きの3段になっています。

120120_224713あ、前の記事では~
スカートの上の飾りの時計が裏返しになっていました。
これなら、見えるかな?
小さいからすぐひっくり返っちゃう~。

120120_224108ヘアアクセサリーにも時計がついています。
大きなリボンが可愛い~!
頭が大きくて髪がつるっとしているので~
すぐ落っこちてきますsweat01
…最初は左右逆にしていたけど、公式写真を見たらこっちなので…
ボンネットみたいですが、ヘアバンド状なので~
左右はどちらにも出来ます。

120120_230334ボレロを着ました!
ここにも時計が…
小さい襟付きの黒いベルベットです。

120120_231732ボレロがわかりにくいので、時計を外してみました。
大きなリボンなどの飾りは安全ピンで留められるようになっているので、位置を変えられます。

120120_231926時計の字面も可愛いんだけど、すぐ白く飛んじゃうし…

やっと、撮れました~!

「リガの犬たち」

ヘニング・マンケル「リガの犬たち」創元推理文庫

スウェーデンの警察ものミステリ、シリーズ2作目。
田舎町イースタの警部クルト・ヴァランダーが主人公。
妻に去られてしまい、今はそれなりに落ちついては来たのですが、警察の仕事に疲れて、転職を考えているのでしたが…

今回は、ラトヴィアという異国が主な舞台に。
バルト三国の一つで、ソ連解体の時期に大揺れとなって、荒廃していました。
スウェーデンはそう遠くはないのですが、体制が違うため行き来は滅多にない。
救命ボートで流れ着いた死体は二人が抱き合うように乗せられ、高級なスーツを着ていました。
何の印もないボートが、じつはラトヴィアの物だったようなので、合同で捜査することになるのでしたが…

ラトヴィアからたった一人で訪れた警官リエパ中佐は、言葉もなかなか通じない。
ヴァランダーと下手な英語でやりとりすることに。
地味だが優秀なことを、互いにすぐ理解し合うのでした。
ところが…

逆にラトヴィアの首都リガを訪れたヴァランダーは、制約の厳しい街に違和感を覚えます。
決められたホテルに泊まり、待遇は良いけれど、ホテルの往復にも見張りが付いている様子なのです。
リエパ中佐の妻バイバが、こっそりホテルを訪れ、何かを告げようとします。
何が起こっているのか?
ヴァランダーはこれまで何も知らなかったと痛感することに。

美しいバイバは、忘れられない女性に。
スパイ物めいた異色作ですが、ヴァランダーの人生に大きな変化が訪れるので、じつは見逃せない作品でした。
1作目は前に読んだんですが…
最近作のほうを先に読んでるので、順番が滅茶苦茶になってますけど、どれも水準に達する読み応えのあるシリーズです。

「北の夕鶴2/3の殺人」

島田荘司「北の夕鶴2/3の殺人」光文社文庫

伊坂幸太郎のエッセイに取り上げられていたので、読みました。
吉敷竹史シリーズの前の作品は読んでいます。

警視庁捜査一課の吉敷刑事。
別れた妻・通子(みちこ)に、何か異変が?
5年ぶりに電話があったと思ったら、遠慮がちにすぐ切れてしまいました。
吉敷は妻の申し出るままに離婚したのですが、かって忙しさに紛れて、全くほったらかしだったことを後悔しているのでしたが…

今、放っては置けないと決意。
吉敷は、あたりをつけて上野駅へ向かいます。
発車直後の「ゆうづる九号」の窓辺で、こちらを見る彼女の姿を胸に刻みます。
ところが、翌日、通子のカーディガンを着た遺体が発見された!
通子ではないなら、今度は通子が犯人と疑われることになる…
吉敷は単身、捜索の旅に出ます。
青森、盛岡、釧路と、怪我まで負いながら、雪の中で奮闘することに。

離婚は、突然妻に言い出されたもの。
回想の中での通子の様子も。
この刑事は、とても穏やかで優しい淡々としたイメージだったのですが…
生来の真面目さが、離婚の寂しさと後悔から、さらに平静に見えていたんでしょうか。
これは~人生の転機に違う面を見せる大事件なんですよ。
かなり、とんでもない展開に。
これ以上はネタばれになるので、書けないけど…
うは~さすが、島田さん!

プーリップのネルラさん

120120_180126新しいプーリップさんがやって来ました☆
誰でしょう?

ネルラさんです!

120120_182251
可愛いお顔と綺麗な金髪~
フリルたっぷりの黒いドレスも素敵☆

120120_183302
公式写真よりも前髪に隠れているけど~
眉毛が下がっていて~

ちょっと困ったようなお顔が可愛いんです。

120120_185411ボレロやヘアアクセサリーにバッグなど、
小物がいっぱいついています。

これもポイント高い!

ゴシック・ロリータの雰囲気たっぷりでしょ。
それもそのはず~
専門誌と提携した企画ものなんです。

120120_185654腕がテープでぐるぐる巻きだったので、
せっかくの関節が全然曲がらないから、切って外したんですよ。
すごく切りにくいので、一部だけ。
そしたら…
指無し手袋をはめるのには、巻いたままの方が良かったのね!
ラップを巻き直しました。
120120_223607
色白で真っ黒いお洋服だと、写真は撮りにくいのよね…
背景に濃い色を持ってきた方が良いかしら~。

これなら、少しは襞の感じもわかるかな?

「喪失」

カーリン・アルヴテーゲン「喪失」小学館文庫

スウェーデンのミステリ。
孤独な若い女性が、追いつめられた状態から、立ち上がっていきます。

シビラは、ホームレス同様の暮らし。
18歳で家を飛び出して以来、ずっと身元を隠しているので、仕事に就けません。
ストックホルムの無料で入れる所や、似たり寄ったりの知り合いの住処を点々としていました。

時には古着のブランド物を着て、ホテルのバーで裕福な男を引っかけ、財布を落としたと騒いだりして夕食をおごらせるという手を使っています。
このシビラは、元は、社長令嬢。
街全体に影響力を持つ会社を経営しているフォーセンストルム家の娘だったのですが。
高慢で横暴な母親と、無関心な父親に、精神的に無理な生活を強いられていたのでした。

ある時、食事をおごらせただけで別れた男性が、同じホテルの別室で惨殺されます。
翌朝、警察の声を聞いてとっさに逃げたシビラは、犯人にされてしまう。
しかも、次々に、同じ手口の殺人が起こり…
入院歴のあるシビラは、異常者の連続殺人犯として指名手配されてしまったのです。
髪を染めて点々としつつ、絶望と無力感にさいなまれる…

学校の屋根裏に隠れていたとき、忍び入ってきた少年パトリックと気が合い、ついに正体を打ち明けます。
やはり孤独がちだけれど利発なパトリックは、真犯人を捜そうと協力を申し出ます。
被害者の共通点をネットで探し、ハッカーにも依頼。
ついにシビラは、虐げられたままではいないと決意します。
関係者の元を単身、訪れますが…?!

著者は1965年生まれ。
脚本家から作家に。2作目の本書が、ベストセラー。
北欧ミステリの女王だそうです。

«鴨重セット

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